【カニバリズム】人を殺すなんてケシカラン!!残虐非道の「ホステル2」に物申す【ダメ絶対】
「ホステル2」いろいろと中途半端で残念な作品でしたよ。
雑なあらすじ→女子大生(美大)3人で何か旅行でスロバキアに行ったら楽しかった。誘ってくれた人ナイス。と思っていたら拉致されて拷問されて、アボーン
「ホステル」の良さは、
1.旅行先で男達が“イ・ケ・ナ・イ”事をして羽目を外した結果、「殺人オークションに出品される」という“ト・ン・デ・モ・ナ・イ”目に合わされる。
→“欲望に任せて思考をしないハエ”のようにエサに群がると、さらに“大きな欲望を持った食虫植物”に捕食されるということをいうことをリスクなく体験できる。
2.“ト・ン・デ・モ・ナ・イ”目に合わされながらも、必死に“生”にしがみつき、小さな個人が「殺人オークション」というシステムに一矢報いる。
→男の純情(欲望)を弄んだ女と、一緒になってそれを笑っている男(今でも覚えてるわ!あの顔!)は死ね。地獄の業火に焼かれて永遠に苦しんでその後に死ね。
という部分なのです。
その「ホステル」においての“イ・ケ・ナ・イ”事は、「世界の風俗巡り」と、そのTop of 風俗としてのスロバキアでの北欧美女との「混浴」と「乱交」です。男の夢です。
が、今回の「ホステル2」は何ですか?
こっちは「女子大生の“イ・ケ・ナ・イ”事って何だろう?」とちょっぴり期待したんですよ。
「男あさり」って何だよ…。
心底どうでもいいわ(" ̄д ̄)けっ!
いや、待て。
まだまだ慌てるような時間じゃない。
イーライ・ロス監督は「世の中で一番腑に落ちる“酒池肉林”の映像化」で我々男子の心を虜にし、その後に待ち受ける急転直下の“拷問”展開で「風 俗行ったら、恐いお兄さんが出てきた」以上の“嫌な気持ち”にさせてくれた天才…。さらにその後、心の底からスカッとさせてくれるお土産まで用意する周到 なお方。
きっと、拷問シーンに前作では描かれなかった目新しいトンデモナイエロ(ここ重要)展開が…
(・ω・。)キョロキョロ(。・ω・).
(・_・)
……なかった。「ホステル」の拷問シーンのほうが…気が狂って素敵だった…最後はギャグに走るんですか。そうですか。生首サッカー楽しそうですね。
正直ね。「今度の被害者は女です」と言われたときに僕は期待しましたよ。
主にエロ方面で。
でもね。主役側に“女子大生3人”を配置した時点で感情 移入してしまい、拷問するときには、可哀想という概念が生まれてしまって、おっぱい見せられようともエロい気分になれないんですよ!
そうならないように「殺人オークション」に参加する側に、初めから主体を置いて描けばよかったんじゃないですかね。
「“女子大生3人”がスロバキア に来たの件」は3分くらいでサラッと描けばよかったんですよ。
前作でそこまでの流れ知ってるし。電車の件なんて全部切れ(゚Д゚=)ノ⌒゚カットだ!カット!
それよりも、「ホステル」で描いてない「殺人オークションに参加した側」のほうを主体にして描けばよかったんですよ。
今回「ホステル2」で描かれる「殺人オークション」に参加した側、加害者側の描写はなかなか素晴らしかったんです。
特に被害者とは関係なく登場した“人を食べる趣味”をお持ちの紳士の件とか、「人を殺すって経験してみたかったんだよ、人を殺すとオーラーが変わると思うんだよ」と人殺しをファッションみたいにいうバカの件とか最高だったんですよ。
友人の付き合いで「殺人オークション」に来ただけで「人の倫理感を持っている人」「地に足をつけて普通の生活を送っている人」「本当はいい人」 が、劣等感という負の感情に囚われ、優越感を得ることに執着していく様は結構クルものがありました(「冷たい熱帯魚」の社本君を思い出したよ)。
本当に被害者側の背景を描いている暇があったら、この加害者側の背景をもっと掘り下げてほしかったですな。
いかにこの人が妻や子供に見下されているのかを描けば、この人の豹変も納得がいきます。なにより、豹変したときも「よし!頑張れ!頑張って人殺しをしろ」と感情移入できるじゃないですか。
でも結局、物語の主体、感情移入する対象が被害者側、女子大生側にあるから「死ね!死ね!殺れ!殺れ!」とはどう足掻いても思えないんですよね。
僕が提案するよう「殺人オークション」というシステム側・加害者側に初めから焦点を絞って描けば、「死ね!死ね!殺れ!殺れ!」と思えます。
そして何より最期の女子大生側が“より大きなお金”という手段を使って、パワーバランスを逆転させるという展開に「死ね!死ね!殺れ!殺れ!」と思っていた観客は、加害者と同じように度肝を抜かれると思うんですね(`・ω・´)キリッ「俺ってば、天才ね」
というわけで、イーライ・ロス君、この提案を踏まえて、「ホステル2」を来週までに撮りなおしておくように。