チキチキ!火種だらけの映画評

映画のネタバレ記事が多いと思います。私の映画の趣味をやさしい人は“濃い”といいます。

【頼まれてもないのに】複雑すぎる「LOOPER/ルーパー」の設定を勝手に纏めてみた。【勝手に宣伝】

 

この映画、設定がかなり複雑なので、完全に理解するにはチョイと頭を使う必要がある。当記事では、その設定を核心部分のネタバレをしないように纏めようと思う。

(こちらはネタバレありの記事→「LOOPER/ルーパー」は新しいSF映画への序章である。フルーチェも、相容れない要素を混ぜたことでできたんだ!という激励。

この記事には一部分、筆者の妄想で補っている部分もある。その点はご容赦してほしい。

 


『LOOPER/ルーパー』予告編 

 

―そもそも、「ルーパー」って何だ?―

 

「ルーパー」とは未来の犯罪組織と契約した“殺し屋”である。未来の犯罪組織はタイムトラベル装置を使って、現在の「ルーパー」のもとに殺したいターゲットを送るのである。

 

―ちょっと待て!未来?タイムトラベル装置?―

 

そう、この映画は2つの時間軸が存在するなかなか特殊な映画なのである。この映画を完全に理解するためには2つの時間軸を整理して説明しよう。

 

この映画には、2つの時間軸が存在する。“2074年の時間軸”と“2044年の時間軸”だ。

 

2074年

 

     タイムトラベル装置が開発されたが、すぐに違法化される。その後、タイムトラベルの研究することがパンドラの箱になったので、研究は進まず、当初の機能である30年前に時空移動するという機能しかない。

     ナノマシンによる人間の追跡技術が発達し、人を殺すことでの犯罪の隠蔽が難しくなった(海に沈めても、富士の樹海に埋めても、すぐばれる)

 

タイムトラベル装置が違法化された理由は考えればすぐ分る。タイムトラベル装置がむやみに使用されると、過去に行って、自分の都合のよいように未来を書き換える輩が、世界を無茶苦茶にするからだ。

 

違法化された結果、タイムトラベル装置を使うのは、ナノマシンによる追跡技術の発展で犯罪の隠蔽が難しくなった犯罪組織くらいだった。

 

犯罪組織も世界を無茶苦茶にするのはリスクが大きいようで、使用用途を限っている。

その使用用途は、もし“殺したいターゲット”がいる場合、タイムトラベル装置を使用し、過去のルーパー(殺し屋)に殺させるというものだ。

 

さすがに未来の追跡技術でも、過去までは追跡できない。そのため、犯罪組織の隠蔽手段として重宝されていた。

犯罪組織が使っているタイムトラベラー装置は、たぶん研究機関が所有していたプロトタイプが流用したものだろう。

 

2044年

 

     米国は経済破綻しており、社会の腐敗や犯罪組織の台頭が著しくなっている。

     人口の一割には特殊変異が起こった。そうした人間にはテレキシス(念力・念動)が備わった。

組織と契約したルーパーは、30年後の犯罪組織から送られてきたターゲットをラッパ銃で処理する。


―なるほど、特殊な世界なんだな。そしてルーパーは、特殊な職業だと理解した。ルーパーになるメリットはあるのか、待遇とか。報酬とか。―

 

ルーパーのもとに送られたターゲットには“銀塊”が括りつけられている。その“銀塊”が未来の犯罪組織から支払われる報酬だ。

 

そして、ルーパーのもとに送られた人間に“金塊”が括りつけられている場合がある。その“金塊”は退職金だ。“金塊”付きのターゲットが送られてきたことは、その「ルーパー」と未来の犯罪組織との契約の終了を意味する。その行為は“ループを閉じる”と言われている。

 

“ループを閉じる”ことはルーパーがあと30年しか生きられないことを意味する。何故なら、“金塊”付きのターゲットは、30年後のそのルーパー自身なのだから。

 

もし、ルーパーが“金塊”付きのターゲットを殺し損ねた場合、そのルーパーは殺される。そのルーパーを殺せば、彼の未来の存在である“金塊”付きのターゲットは“存在しない人間”になり、結果としてターゲットを殺すことになる。

 

―シビアな仕事だ(銀のエンジェルと金のエンジェルを集める仕事とは大違いだ)。で、ルーパーを殺すために未来から殺し屋がやってくるのか?ターミネーターみたいな奴が?―

 

犯罪組織には現地法人がある。いや現在法人か。

ルーパーを管理する人物がいる。エイブだ。(彼は30年後の未来から派遣されている。未来には戻れないから、やっぱりシビアな仕事だ。エイブさんは未来の犯罪組織ではどんな立場なんだろうな。

彼の直轄の部署にルーパー殺し部隊がある。“ガットマン”と呼ばれるルーパー殺し専門の殺し屋集団だ。今回、ターミネーターは出ない。登場するのはマクレーン刑事だ。

 

―えっ?どういうこと?―

 

この映画の主人公はルーパーの一人であるジョセフ・ゴードン・レビット演じるジョセフ・シモンズ。そして、彼の30年後がブルース・ウィリスなんだ。そして、ブルース・ウィリスが30年後からやってくる(裸じゃないよ!)

 

 

―どう考えても似てねぇ。―

 

 

ジョセフ・ゴードン・レビットに3時間かけて特殊メイクを施し、ブルース・ウィリスに似せたみたいだ。日本人の辻和弘という人の仕事みたいだ。

 

―なるほど、面白そうだ。観にいきたいんだけど、ホームページ観られないんだけど。―

 

何かブラウザをFirefoxで設定している場合、観られないっポイな。フラッシュとの相性の悪さが原因じゃないかと思う。別にご使用パソコンが壊れているわけではない。たぶん。だから安心してくれ。


2013年1月12日(土)から全国の映画館で公開開始だ。是非、観に行ってくれ。